【動物取扱業】動物取扱責任者とは?なるためには資格が必要?

動物取扱業の届出申請をするには、営業所に動物取扱責任者を置く必要があります。そして動物取扱責任者を営業所に置くことは、動物取扱業を行うためにとても大事な要件の一つです。

しかし動物取扱責任者と聞いても普段の生活のなかであまり耳にする機会が少ないため、どのような人なのかよくわからないのではないでしょうか。

そこでこの記事では、動物取扱業の大事な要件の一つである動物取扱責任者について解説させていただきます。

動物取扱責任者とは?

まず最初にお伝えしておきたいのは、動物取扱責任者は独立した資格のようなものではありません。第一種動物取扱業者から選任されて、動物取扱責任者となることができます。

また冒頭でも述べたように、第一種動物取扱業の届出申請をするためには、営業所ごとに必ず動物取扱責任者を設置しなければなりません。

この動物取扱責任者は、常勤の職員のなかからその営業所の専属として選任することとされているため、他の営業所と兼務することはできないので注意が必要です。

ちなみに届出申請者本人が動物取扱責任者となることは可能です。

動物取扱責任者の要件

動物取扱責任者は誰でもなることができるわけではありません。動物取扱責任者となるには一定の要件を満たす必要があります。

動物取扱責任者の要件は次のとおりです。

動物取扱責任者の要件

下記の①から④のうちのいずれかの要件を満たしていること

①獣医師の免許を取得していること

②愛玩動物看護師の免許を取得していること

③次の(ア)(イ)の両方を満たしていること

(ア)種別に係る半年以上の実務経験または実務経験と同等の1年間以上の飼養経験

(イ)種別に係る知識および技術について1年間以上教育する学校等を卒業

④次の(ア)(ウ)の両方を満たしていること

(ア)種別に係る半年以上の実務経験または実務経験と同等の1年間以上の飼養経験

(ウ)公平性、専門性のある団体が行った試験により資格等を得ていること

上記の①~④のいずれかを満たしていなければ、動物取扱責任者になることができないので、しっかりと確認をするようにしましょう。

次に要件である「実務経験」「飼養経験」「教育機関」「資格」について詳しく説明していきます。

実務経験とは

まず実務経験ですが、営もうとしている動物取扱業の種別での半年以上の実務経験が必要となります。そしてこの実務経験は、常勤の職員として在職するものに限るとされています。

また営もうとしている種別でなくても関連があると認められる種別については、実務経験として認められています。

次の表にまとめているので、ご確認ください。

関連があると認められる種別

種別実務経験が認められる関連種別
販売(飼養施設あり)販売(飼養施設あり)および貸出し
(飼養施設なし)販売および貸出し
保管(飼養施設あり)販売、保管(飼養施設あり)、貸出し、訓練(飼養施設あり)、展示
(飼養施設なし)販売、保管、貸出し、訓練、展示
貸出し販売(飼養施設あり)および貸出し
訓練(飼養施設あり)訓練(飼養施設あり)
(飼養施設なし)訓練
展示展示
競りあっせん販売、競りあっせん
譲受飼養販売(飼養施設あり)、保管(飼養施設あり)、貸出し、訓練(飼養施設あり)、展示、譲受飼養

営もうとしている種別がよく分からない方は下の記事をお読みください。

飼養経験とは

実務経験と同等と認められる1年間以上の飼養経験は、届出申請の前に認定されるか確認をする必要があります。

確認等は届出申請をする管轄の行政庁にお問い合わせをしましょう。

東京都の場合は、動物愛護相談センター業務担当に確認をしてもらうことができます。

ちなみに飼養経験は、ペットとしての飼養経験や繁殖経験は認められないのでご注意ください。

教育機関とは

営もうとしている第一種動物取扱業の種別の知識や技術について1年間以上教育する学校法人やその他の教育機関を卒業していることが必要となります。

飼養経験と同じくこちらも確認が必要なため、行政庁で確認してもらうようにしましょう。

東京都の場合は、飼養経験の確認先と同じ動物愛護相談センター業務担当で確認してもらえます。

資格とは

認められている資格は、公平性や専門性を持った団体が行う客観的な試験によって、営もうとする第一種動物取扱業の種別の知識や技術を習得していることの証明を得ることができる資格に限られています。

具体的には次のような資格が認められています。

資格一覧

資格認められる種別
愛玩動物飼養管理士(1級・2級)販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
愛犬飼育管理士販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
愛護動物取扱管理士販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
家庭犬訓練士(初級、中級、上級、教師)販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
家庭動物管理士販売・保管・貸出し・展示・競り・譲受
競技別指導者資格馬術コーチ販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
競技別指導者資格馬術指導員販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
競技別指導者資格馬術上級コーチ販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
公認訓練士保管・訓練・譲受
公認馬術指導者資格コーチ販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
公認馬術指導者資格指導者販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
実験動物技術者(2級)販売・保管・貸出し・展示・競り・譲受
小動物飼養販売管理士販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
乗馬指導者資格(初級)
販売・保管・貸出し・展示・競り・譲受
乗馬指導者資格(中級)販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
地方競馬教養センター騎手課程修了者販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
調教師販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
動物介在福祉士(初級、中級、上級、教師)販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
動物看護士(初級、中級、上級、教師)販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
動物取扱士(3級)販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
トリマー(初級、中級、上級、教師)販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受
認定ペットシッター保管・訓練・譲受
ペットシッター士保管・訓練・譲受
GCT保管・訓練・譲受
JAHA認定家庭犬しつけインストラクター販売・保管・貸出し・訓練・展示・競り・譲受

認められる種別は一例になりますので、詳しく知りたい方は届出申請をする管轄の行政庁にお問い合わせください。

欠格要件

動物取扱責任者はここまでで述べてきた要件を満たしていないとなることはできません。

またそれ以外にも欠格要件というものがあり、次に記載している項目に該当している場合は、動物取扱責任者となることができないので注意しましょう。

動物取扱責任者の欠格要件は次のとおりです。

欠格要件

  • 精神の機能の障害によりその業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断および意思疎通を適切に行うことができない者
  • 破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
  • 動物の愛護及び管理に関する法律により登録を取り消され、その処分のあった日から5年を経過しない者
  • 第一種動物取扱業の登録を受けた法人が登録を取り消された場合において、その処分のあった日前30日以内にその第一種動物取扱業の役員であった者で、その処分のあった日から5年を経過しない者
  • 業務の停止を命ぜられ、その停止の期間が経過しない者
  • 禁固以上の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることが亡くなった日から5年を経過しない者
  • 動物に関する法律などの規定により罰金以上の刑に処せられ、その執行を終わり、または執行を受けることがなくなった日から5年を経過しない者
  • 暴力団員でなくなった日から5年を経過しない者
  • 第一種動物取扱業の登録の取消し処分に係る通知があった日から、その処分をする日または処分をしないことの決定をする日までの間に届出をした者で、届出の日から5年を経過しない者
  • ⑨の期間内に届出をした法人の役員であった者で、通知があった日前30日に当たる日からその法人の合併、解散または廃止の日までの間にその地位にあったもので、届出の日から5年を経過しない者

上記の10項目のうち一つでも該当すると、動物取扱責任者となることができないので、確認を怠らないようにしましょう。

動物取扱責任者研修

要件を満たしていて、また欠格要件に該当しない動物取扱責任者を選任して、第一種動物取扱業の届出申請を行う場合、動物取扱責任者研修を受けなければなりません。

研修は3時間程度で、受講料(手数料)がかかります。

申込先は届出申請をする管轄の行政庁にお問い合わせください。

まとめ

動物取扱責任者について解説させていただきました。疑問は解消されたでしょうか?

動物取扱責任者は誰でもなることができるわけではなく、要件を満たしていること、また欠格要件に該当していないこと、そして研修を受けなければならないことなどをご理解いただけたかと思います。

この記事に書かれていること以外で、動物取扱責任者について疑問などがあれば、管轄の行政庁や動物取扱業を専門にしている行政書士に相談することをおすすめします。

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